ある日。
赤坂蚤の市へ。梅雨もあけ、この日は耳の裏に、背中にと汗がつーと流れるやうな真夏の日。あまりの炎天下でしたので、主人に息子を預け思いがけず一人のお出かけ。乙女なお出かけ。普段はベビーカーですから、独り身に足どりも軽く、駅前の噴水広場で水浴びする鳥を見ていると私まで空高く飛んでいくやう。
私の住まいは千代田線になるので赤坂駅で下車。ここまでの距離は少々長いのですが、乗換えが無いので気軽です。会場のアークカラヤン広場まで徒歩で9分ぐらいとのこと。てくてくと日傘をさしながら細い路地裏の道すがらに素敵なレストランを見つけ、何気ない偶然を喜んだりして。
まだ午前の蚤の市は人もまばらで、天井のアーチと夏の通り抜ける空気に、ヨーロッパで買い付けしてきたアンティークな品々が品よく溶け合い、東京の赤坂のその様と今日のはじまりに出展準備中の店員さんも、楽しんでいる感じがいたします。私もそんな店員さんを横目にアンティークの出会いに胸躍るやうです。
籠に盛られたアンティークの薄い薄いレースの端切れ、キラキラ輝くブローチに、繊細な彫が施された銀製のナイフやフォークのカトラリーetc…時を経て赤坂へ流れ着いた古い品々は夏の日差しを通し日本の風土に溶け込むのが早いです。この持ち主、あの持ち主へと受け継がれて、ほつれたら繕われ、壊れれば魅力が損なわれないやうに神経を注ぎ修繕されて…息の長い品々は居場所を見つけるのがお上手なやうです。
今回、縁あって、私の元にやってきた品々。良心的にお値引きして頂きましてショップの皆々様にはありがとう御座いました。
最後に個人的なことに触れさせて頂きます。
息子を主人へ預けなんて、よくある光景だけれども、これはとても幸せなことなのよとあえて書き記しておこう。じゃないと毎日が目まぐるしくて見落とし、実感出来ずに通り過ぎてしまいそうだから。







